将来が安定しそうだからという理由で、税理士との結婚を考える人は多いでしょう。
ただ、税理士は将来的に、人工知能であるAIに仕事を奪われるのではないかという話があります。
では、実際に税理士はAIによって仕事がなくなってしまうのか、解説していきます。
税理士業務のうち単純作業はAIに奪われる可能性が高い
人工知能であるAIは、コンピュータが高度な処理を行って、色々な業務を効率化することができます。
そして、AIは比較的簡単な判断であれば自ら行えるため、人の仕事に取って代わることができてしまいます。
そのため、将来的に幅広い現場で、人の代わりにAIが導入されることが予想され、税務関係の仕事も例外ではありません。
特にデータ入力や記帳など、単純な作業をしている税理士は、AIに仕事を奪われてしまう恐れがあります。
さらに、AI技術が世の中に広く浸透して、AIそのものの価格が安くなってしまった場合、同じ仕事を担当している税理士の収入も下がりかねません。
また、元々は税理士に依頼していたクライアントが、自ら税務関係のAIを導入することも考えられます。
AIによってひと通りの処理を完了させることができれば、税理士に依頼する必要がなくなってしまいます。
仕事依頼の数が減れば当然収入が下がり、独立している税理士は事務所の経営が成り行かなくなるかもしれません。
そして、実際にAIを始めとするIT技術の導入で、税理士の仕事がなくなった例はすでにあります。
エストニアというヨーロッパの国では、税務処理のIT化が進められ、一般家庭レベルでも簡単に手続きができるようになりました。
その結果、個人を対象とした税理士の多くが仕事を失うこととなっています。
税理士の仕事自体がなくなることはない
AIは税理士の仕事の一部を奪う存在ですが、だからといって税理士に取って代われるというわけではありません。
税理士の仕事は、税金を計算するだけのような単純なものばかりではありません。
税金に関するコンサルティングも仕事のひとつで、クライアントに合わせたサポートをしなければなりません。
クライアントが税理士に求める要素は、トラブルなく税金を納められることや、納める税金を最小限に抑える節税など色々あります。
したがって、クライアントによって契約の内容が異なることは珍しくありません。
さらに、クライアントが知らない分野に関しても、必要であればサポートを申し出ることもあります。そのような細かな契約内容の決定や提案は、AIには難しいです。
そして、場合によっては、クライアントと対面して、相手の反応も伺いながら、サポート内容を決めることもあります。
その反応を確認するのは、人間である税理士でなければ不可能です。
AIはただプログラミング通りに処理をするだけで、感情の概念を持っていないからです。
したがって、クライアントが本当に必要とするサポートができない可能性が高いです。
そのため、クライアントの気持ちや感情を汲み、本当に必要なサポートができる税理士であれば、AIに完全に取って代わられることはないでしょう。
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AIにも限界はある
AIが得意とするのは、主に事務的な処理です。
コンピュータによる処理なので、人の何倍ものスピードで行えます。そのため、人に任せるよりもAIを使用した方が、短時間かつ低コストで済みます。
ただ、その事務処理には限界があります。複雑な処理をするAIを作るのは、大量の時間とコストがかかります。そのコストが人件費を上回るのであれば、人を使った方が良いということになります。
そして、日本の税務に関する手続きは、法律を含めて非常に複雑です。
さらに、法律と手続きの内容はどちらも、内容が新しくなっていきます。AIを使用するのであれば、元々複雑な手続きに対応させるだけでなく、頻繁な更新も必要です。
したがって、AI導入のコストが高くなりかねません。コストが高くなるのであれば、AIを使用せずに、税理士に任せておいた方が安く済むということになる可能性もあります。
個人向けの税理士が仕事を失ったエストニアでは、IT化に合わせて税務手続きが簡略化されたという背景があります。
しかし、現在の日本では税務手続きが簡略化される可能性は非常に低いです。
そのため、エストニアのように、個人向けの税理士がAIに仕事を奪われるということもないかもしれません。
将来のことをしっかり考えられる税理士を選ぶ
完全に仕事を奪われることこそないものの、AIの存在は税理士にとっては脅威です。
これまで収入の一角を担っていた税金の計算や記帳がAIに取って代わられることで、年収が下がる恐れがあります。
ただ、税理士がそのAIを使いこなせるのであれば、仕事のスピードアップに繋げたり、クライアントへのより良いサポートの提供ができたりします。
そして、将来のことをしっかりと見据えられる税理士であれば、AIを積極的に取り入れることを視野に入れているはずです。
税理士と結婚するのであれば、そのように将来のことを考えられる相手を選んだ方が良いでしょう。
AIに仕事を奪われかねないということを把握している人だと、人間の税理士でしかできないサポートにも力を入れるはずです。
そのような人が結婚相手だった場合、将来AIが税務関係の分野にも進出してきたとしても、苦労するリスクは低いでしょう。AIによって多少年収が下がったとしても、仕事は確保できるからです。
AIでは実現不可能な細かなサポートをしていると、クライアントから見切りを付けられることもありません。
逆に、税理士であっても、将来のことを何も考えていない人は要注意です。
特に与えられた簡単な仕事だけをこなしている人は、その仕事をAIに奪われる恐れがあります。そうすると、年収が下がるどころか、税理士として仕事を続けるのが難しいかもしれません。
したがって、婚活の場では、相手の、税理士としての将来の展望を確認しておくことが大切です。
